ブレーキフルードを交換するために必要なもの
まずはじめに、ブレーキフルードを自分で交換するために必要なものについてお話していきます。
【必要なものその1】ブレーキフルード
ブレーキフルードは、ホームセンターなどで売られているものを必要数購入しておきましょう。
価格はピンキリですが、ホームセンターでは500ml一本で1000~2000円といったところです。
一般的な普通車の場合、500mlを2本もあれば十分にブレーキフルードを交換するうことが出来ると思います。
なお、ブレーキフルードにはDOT規格というものが定められていて、例えば、DOT3→4→5という風に数字が大きくなるとベーパーロックしにくくなります。(沸点が高くなる)
ただし、ブレーキフルードの吸湿性という観点からは、DOTが低い方が吸湿性が小さいという特徴があります。
つまり、普通に一般道を走るレベルであればDOT3で価格&耐久性重視(2年に1度の交換でOK)にすればいいですし、サーキット走行などする場合は沸点の高いDOT4やDOT5などを選択して、吸湿性の低下をブレーキフルードの交換頻度を増やすという工夫をすればいいでしょう。
【必要なものその2】ブレーキブリーダーツール
ブレーキフルードを抜き取るときに使うのが、ブレーキブリーダーツールと呼ばれるものです。
ちゃんとしたブレーキブリーダーツールは1万円弱して高いので、ネットショップなどで「ワンウェイバルブ」などと検索すれば、1000円ぐらいの物を購入することが出来ます。
このワンウェイキットの使い方は簡単で、ブレーキフルードが排出される向きに注意しながらブレーキに付いているブリーダープラグと呼ばれるところに入口側のホースを繋ぎ、出口側にペットボトルなどをセットすればOK。
後はエンジンはOFFのまま何度もブレーキを奥まで踏めば、ブレーキフルードがペットボトル側に流れていきます。
ワンウェイバルブ(赤色のパーツ)があることで、ペットボトル側からブレーキ側に気泡が逆流することはありませんので、キャリパー内にエアが噛んでしまうことがなくなります。
ちなみに、高価なブレーキブリーダーツールの場合、いちいちエンジンを付けてブレーキを踏まなくても、ブリーダーツールに付属している手動ポンプなどを使って強制的にブレーキフルードを抜き取ることが出来ます。
予算に余裕がある人や、サーキット走行などで頻繁にブレーキフルードを交換する必要のある人は、これを機にこのようなブレーキブリーダーツールを購入して置いてもいいと思います。
【必要なものその3】フルードを抜き取るためのプラスチック容器
リザーバタンク内に残っている古いブレーキフルードを抜き取るために使う、このような形をしたプラスチック容器を購入しておきましょう。
ホームセンターの生活用品コーナーで200~300円ぐらいで購入することが出来ます。
この他にも、スポイトなどでも代用可能です。
【必要なものその4】小さめのモンキー&トルクレンチ
ブレーキフルードが流れ出てくるブリーダープラグは、小さめのモンキーなどを使って軽く緩めることでブレーキフルードが流れ出るようになる仕組みです。
ブレーキフルードを抜き取った後はブリーダープラグをトルクレンチを使って規定トルクで締め付ける必要がありますので、トルクレンチも準備しておきましょう。
【必要なものその5】ビニール袋とテープ
ブレーキフルードは塗装面に付着すると、塗装を溶かしてしまう性質があります。
このような感じでブレーキフルードを抜き取ったり、継ぎ足したりするリサーバタンクの周りを覆うためにビニール袋とテープを使います。
あと、ブレーキフルードは水に溶ける性質がありますので、もしものために作業する場所の近くに水を準備しておいて、塗装面にブレーキフルードが垂れてしまっても焦らず洗い流せるようにしておくのもいいと思います。
【必要なものその6】タイヤを脱着するために必要なもの一式
ブレーキフルードを交換するためには、タイヤを取り外して行う必要がります。
ジャッキやトルクレンチなど、タイヤ交換に必要なものを準備しておきましょう。
次のページでは、ブレーキフルードの具体的な交換手順についてお話していきます。